FC2ブログ
やっぱり、くだらなく
 由緒あるピアノコンクールの一つであるヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで、金賞を受賞した辻井伸行さんのニュースがやたらと目に付くので、どれほどのものか気になってちょろっと調べてみた。今、古館が番組で紹介している。

 コンクールとはプロの演奏家を目指す者にとって、登竜門であり、いち早くキャリアを積むためには検討しなければならない重要な活動の一つだ。音楽に点数を付けること自体には批判も多く、その意味するところは良くわかるけれど、それが一先ず存続していられるのは、その優勝や入賞によって、著名な指揮者やオーケストラとの共演の機会を得て実際に大家になる人がそれなりにいるからだろう。

 だから、コンクールの優勝とは若手のこれからを意味するのであって優勝したから何でもよいわけではない(年をくっても名声が欲しくて参加し続ける人ももちろんいる)。強引に例えればインターハイで優勝、という意味であって、全日本選手権でのそれとはまったく意味が違う。そこで目立った活動が出来た人は、スカウトの目にとまり、プロの道に入っていく。

 今回のヴァン・クライバーンコンクールのHPを確認してみると、金賞は二人いるとなっています(tie for first)。
 http://www.cliburn.org/index.php?page=cliburn_competition

中国のチャン・ハオツェンさん(Haochen Zhang)だ。はて、日本のありがたいマスゴミの報道を耳にする限りは、優勝は一人しかいないかのような報道ぶりだ。十数秒ネットを叩いてみたらわかることなんだけれど。そして、CDがバカ売れして、コンサートチケットは完売だそうな。いくらクラシックブームだとか、のだめだなんだと言っても、大勢(たいせい)の日本人の音楽を聴く姿勢とはこの程度である。盲目、というハンディのことなど無視するような態度で報道されるところを見てみたいものだ。すなわちそれが、純粋に音楽を問うているということになるのだから。
 もうちょっというと、アジア初とかなんとかいっているが、最年少(19歳)で一位となったチャンさんの方が、ピアニストとして注目するならば重要でしょう。

 僕はこのニュースを聴いた時、上原彩子の時と同様に感激しました(チャイココンクールで日本人初の優勝さらには女性初のおまけまでついたこちらの方が騒ぐなら大きい騒ぎのはずだが,,,)。周りの大人に流されず、一先ず目の前の収入のためにリサイタルや録音などをしすぎて、ピアニストとして研鑽が積めないようなことがどうか、ありませんように。


 
 今売れているという、辻井さんのCD
 
http://www.bbcmusicmagazine.com/feature/meet-artists/haochen-zhang
 BBCMusic は辻井さんよりもむしろチェンさんのインタビューを単独で載せている。リンク先には、まとめのページに辻井さんが映る。

 banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】

 
スポンサーサイト



テーマ:思ったこと・感じたこと - ジャンル:日記

【2009/06/29 23:48】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
アフターダークを周回遅れで読んでみた

 この大不況で荒れ狂う出版業界で超がつくほど売れる村上春樹の新刊「1Q84」の話題が飛び交う中、思いっっきり周回遅れでアフターダークを読んでみました。

 特にハルキストというわけでもないけれど、比較的有名な作品には目を通してきた自分の感想としてはもう一つ、だった。
 読み始めてすぐに、ハードボイルド的なものを感じる。いちいちぶつ切りにして説明が細かい。今までこんな文章があっただろうか?かといって、登場人物の内面はある程度に語られ、むしろそれは実は近い距離に集まる、離れた無関係の人々が折り重なってやや多面的に描かれる。

 アフターダークには、新しい表現に挑戦している印象を受けた。長めの短編小説のような、さらっと読める量、「私たち」と呼ぶ第三者的な語りの視点。語っている「私たち」は小説の内部にいることはわかるので、読者を含めている感覚はなくメタ的でもない。

 実は「海辺のカフカ」から、ちょっとピンとこなくなっていました。自分が若者ではなくなったからかもしれないと思いながら。それでもやっぱり、村上春樹の話には、キュンとさせてほしい(キショい)。自分だけがもつはずの自分だけの世界に、リンクしてくるような、多くの人が読むものなのに公約数をやたら駆使して超・個人的に軟体動物のようにこちらの心に進入してくる話を読みたい。今回の「1Q84」がやたらと売れているので、今度こそ、期待が高まっていますが、どうせ文庫を待つんだろうなぁ(笑)

 
 
 アフターダーク。文庫があります

 
 話題の1Q84。上巻はどこも売り切れ。

 
 下巻。

 banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】


 

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

【2009/06/28 00:48】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
トスカニー@楽天

 最近すっかりハマっているのが、楽天のイタリア食材専門店のトスカニー。

 今週は、モンサンミッシェル直空輸のムール貝の案内が来ていました。ムール貝のワイン煮とか、あまりやりませんが簡単でおいしいですよね。わざわざ直輸入するくらいだからなんか違うのだろうと興味津々。でも、、買おうかどうか迷い中。

 
 ↑良かったらのぞいてみてください。

 思えば、ディチェコのパスタを安く買いたくて、箱買いしたのが最初でした。だって一袋が178円なんですもの。他のサラミとか、食材もとっても気になるのですがひとりだと中々手が出せないこともあり。次はオリーブオイルもここから買ってみようかと思っています。。おいしいものは興味がつきませんね~。

 
 パスタもどうぞ。

 宣伝ばかりでごめんなさい(笑)

 
 banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】



  
  

 

テーマ:美味しいもの - ジャンル:グルメ

【2009/06/21 14:56】 | | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
雨の日は
 暑い時にラーメンやカレーを食べたくなるのと同様なのかどうかは知りませんが、落ち込んでいる時や物憂げなとき、ぼんやりと出口が見つからずぼうっとしてしまう時はやはりわざと落ち込んでいく様な音楽を聴くのが自分は大好きです。

 そんな状態から早く抜け出しても、問題は勝手に解決したりはしませんし抜け出したいと思うことは正確に自分と対峙することにならないと偉そうに書いてみます。いわば内省へのお供・道しるべとなるのです、、。

 
 

 
 絶対に手放せないそんな気分を最大限に照らしてくれる一枚。マルタ・アルゲリッチのバッハ集。80年の一つの最盛期、唯一と言われるバッハ録音は彼女の情熱が熱した鉄よろしく見かけ以上に滾っている。過剰の表現には陥らず、しかしバッハに似つかわしくないほどに艶っぽく熱がほとばしり、バッハのクールさとアルゲリッチの情感がぶつかる。 

 トッカータハ短調・パルティータ2番ハ短調・イギリス組曲2番イ短調と短調だけで構成されていて、飛ばして聴いても気分が損なわれなく、曲集を聴き続ける様な窮屈さは皆無。誰にでもお薦めできる絶対の内容です。

 あ、雨の日に聴くのも、とてもスキです。オススメです。ピアノの音の粒が、雨音と並んでハモってくれる様で、雨足が強ければ強いほど、一緒にボリュームを上げて、楽しくなってきます。最終的には雨音だけでも聴いていられるようになってしまったのですが、ちょっと危ないですかね(笑)

 
 banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】


テーマ:自分に力をくれるもの - ジャンル:音楽

【2009/06/18 00:16】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
繰り返すこと
 4月から聴き続けているシェーンベルクの『浄夜』だけれど、今のところ飽きる気配がない。

 http://kogumamonolog.blog107.fc2.com/blog-entry-157.html
過去記事はこちら

 毎日1~2回、主に通勤時間に、更には昼休みにも聴くことがあるから、単純計算で100回前後は聴いていることになる。はっきりいってこれは気に入ると飽きるまで繰り替えすという自分の偏執的な所からしていることなのだけれど、思いのほか重要な役割を担っている。

  つまらない、と思っても面白いと思っても、いずれにせよ繰り返し鑑賞することによって先入観や気がつかなかった、見えなかった、聴こえなかったことに気付いたりすることができる。複雑な内容であればあるほどその気付きの差は大きくなる。結果、感想が反対になることもあります。

 特に、構造に関しては繰り返し聞かないと、同時に様々な音を聴きわけて感じることは自分にとっては難しい。そうやって新たな発見をしながら聴いていると、また一層繰り返し聴きたくなってしまう。

 だから、その一旦飽きるまでの回数・期間は、そのまま自分にとっての「重要な」曲であるかないかの尺度になるのです。その様な曲は間違いなく30年後も聞き続けたり、定期的に聴こうとする曲であるという。

 芸術の評価は、時間と共に様々に変わり、いちどきに決まるものではない。ましてや自分の知識と経験が浅いと知っていればそれは尚更です。これは恐らくアマチュアであっても、プロであっても似たような流れを辿るのではないでしょうか。レベルは違えども。

 だから、どうか音楽を聴きたいと思う時、繰り返し聴いてみてください。既に歴史に定まった評価を信じて(少なくとも自分よりも能力がある人達によるものだから)、気に入るにしても気に入らないにしても、数度聴いて終わりにしないでみてください。きっと、見えなかった風景が見えてきます。
 


 banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】


テーマ:思ったこと・感じたこと - ジャンル:日記

【2009/06/14 01:16】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
薪能@川崎大師

 先日、川崎大師で行われた薪能(たきぎのう)を見に行ってきました。

HI380081.jpg

 まだかなり明るくて、幽玄というには足りない感じですね。

 屋内の能楽とは違って、値段も安く、比較的見やすい薪能。せっかく近くでやるというのでちょっと早引きしました。
 
 能についてはテレビで見るくらいでほとんど知識がないので、観世兄弟が参加といわれても凄さがピンとこないのですが、とにかく期待していた世界が、そこにはありました。ほとんどミニマルミュージックに近いシンプルな伴奏と、日本語古来の抑揚。極限まで省き研ぎ澄まされた内省的な舞いと動き。大衆・世俗的なものにどうも嫌気がする自分が歌舞伎にどうしても馴染めずにその代わり能に惹かれる理由がはっきりとわかった。
 すでに古典となった歌舞伎においてさえ、自分の大衆性に対するほとんど脊髄反射に近い警戒心が同様に働く事に驚きながらも(だって、今現在歌舞伎が「大衆的」なものだろうか?)、すっと腑に落ちる感覚があるのでありました。
 
 今回の公演で印象深いのは舞囃子「紅葉狩」、狂言「墨塗」。紅葉狩は面がなかったのだけれど歌、鳴り物(伴奏)、舞と全てが配された凝縮の曲。初見ながら感動するものがあった。今後の一つの鑑賞の方向性が決まった感がある。残念ながら詩の内容がわからなかったのですが。。
 狂言は今日でいう喜劇、コント。こちらは言葉も聞き取り易く、話の筋がよくわかったので他のお客さんと一緒に笑えた。実に古典的で今更感たっぷりな笑いどころなのですが、振り、ボケ、落ちがしっかり構成されているので、自然とおかしくなって笑ってしまう。最近の使い捨てコンタクトみたいなお笑いのつまらなさが生き生きと自分の中で対比される。

 ところで薪能について調べると、ウィキペディアには以下のようにある。
 「薪能(たきぎのう)は、主として夏場の夜間、能楽堂、もしくは野外に臨時に設置された能舞台の周囲にかがり火を焚いて、その中で特に選ばれた演目を演じる能。「薪の宴の能」の意。起源は平安時代中期にまで遡り、奈良の興福寺で催されたものが最初だという。興福寺では、現在5月の11日、12日に薪能が行われている。ただし興福寺では薪御能(たきぎおのう)と呼ぶ。また、薪御能の源流はあくまで神事・仏事の神聖な儀式であり、野外で薪を燃やせば薪能になるのではないとしている。」
 
 むむ、前日には例の阿修羅展を見に行ったばかりなんですが薪能の起源は興福寺とな。この妙なシンクロニシティのもたらすものとはなんぞや、、。先週のバッハに続きなんともクラシカルな日々であります。。

 

 banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

【2009/06/01 01:16】 | 芸術一般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |