FC2ブログ
ルイジ/シュターツカペレ・ドレスデン

 今日は、ファビオ・ルイジ/ドレスデン国立歌劇場管弦楽団を聴いて来ました。

 曲目はR.シュトラウス三昧のドン・ファン、ティル、英雄の生涯。レヴェルの高いオケの一つだということはわかっているけれど、そこまでの期待をしていなかったのが正直なところ。しかしその期待は見事に裏切られました。。

 ルイジがいいのかオケがいいのかとにかくダイナミックさとうねる様な躍動感、そして一番痺れたのはその決めどころのアインザッツ。あの熱のこもった指揮でどうしたらあすこまで揃えられるのかただただ感動。先日同じ曲を聴いたハイティンク/シカゴの英雄が、もうひとつな印象だっただけに、非常に新鮮だった。最後の部分が静かに、消え入る様に終わる(金管を中心とする盛大な和音がない)オリジナル版による演奏というのも、また印象的であった。
 アンコールのオベロン序曲は格別に美しく、近くにいた女性は泣いていた様に思う。

 残念ながら、特に高額のチケットは売れ残っていたようで、かなり空席が目立った。後半で移動していた人もかなりいた様子。しかしそれでも、いやそれゆえか、本当に聴きたい人が集まった、というような感想です。フライングブラボーする様な輩もなく、演奏中に物音もせず、静かに余韻を楽しめる演奏会は久しぶり。
 またあらかじめサイン会の告知がされており、CDを買わなければいけないかと思っていたら、誰でも構わない様子だった。サービス精神旺盛。

 お金がないというのに、やっぱり止められないであります。

  
 ルイジの『英雄の生涯』オリジナル版


banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】

スポンサーサイト



テーマ:LIVE、イベント - ジャンル:音楽

【2009/04/29 23:23】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
メロディー・ガルドー

 ボーカルものを聴くとき、曲も大切だけれど、声に注意を払うのも重要です。

歌そのものは単なる乗り物で、その蠢く内面を目に見える(耳に聞こえる)ようにするために道具としているだけかのような、そんなお気に入りの声と表情を持つシンガーはいますか。 
 
 中々見つかるものではありませんが、最近気になっているのがメロディー・ガルドー。 



 まぁもうメジャーの仲間入りを果たしたといっても間違いではないほど有名ですけれど。

 この陰鬱さはどうだろうか。明るくもできるはずなんだけどそうなっちゃうんだみたいな。明るい歌を歌っても何か陰がぴたっと寄り添っているような。

 もうしばらく前だけれどデビューアルバムの「worrisome heart」は値段も手ごろで、つい手にとって買ってしまった。すでにアイドル・パッケージ化されたノラジョーンズに飽き飽きとしていてあぁまた似たような人なのかなと思いながら聴いたら、これがじわじわきた。
 何よりも(今のところ)いいなと思うのは19歳の時に交通事故に遭いそのリハビリで作曲を始めて(歌はコピーで歌っていたようだ)次第に書いた曲が注目を浴びた云々などというフ○子のようなお涙ストーリーをいちいち前面に押し出さないことだ。肝心なのは今の音楽なのだから。

 彼女の声はいわゆるスモーキーなのだけれど同時に美しくて艶っぽい声でノラの様ないい意味の幼さがない。また発音がすこぶる綺麗でこれも魅力。
 とてもブルージーな曲の中にあって、例えば②の「 ALL THAT I NEED IS LOVE」のもう30年も歌われてきたかの様なスタンダード感!今後の作曲が益々気になる。

 

 そういえばノラのファーストが発売になって、数ヶ月して、伝染病があっという間に広がる様にあれよあれよと売れていく様を丁度バイヤーの時に見ていた。そして次のアルバムはわずか数日でミリオンセラーとなった。良くも悪くも売れっ子になったわけだが、売るということは客の最大公約数を狙うということだ。後ろで流れているためにある音楽ではなくて、もっと「対峙」できるような音楽がほしい。

 さて、最近ニューアルバムを出したガルドー(まだ聴いていない)、ノラの様に「親」化するのか、深化するのか。


banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】

テーマ:女性アーティスト - ジャンル:音楽

【2009/04/20 23:43】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
誕生日
20090411202015
誕生日ということで、温泉地に越した両親の所に遊びに来ました。

引っ越しは自分の分もありまったくゆっくりできなかったけど片付いてから過ごしてみるとすごく綺麗です眺めも良くまったくふざけるなレベル。

最近のマンションは皆そうなのか防音が素晴らしい。一号線が目の前で窓を空けるとひっきりなしに車が通るけど閉めればほぼ聞こえない。それでいて法律で決められた常時換気だかで何カ所も空気の通りのいい通気孔がある。なんだか不思議な感じ。一軒家だと換気扇や通気孔といったらそこから外の音が当たり前に聞こえてような。

でもバリアフリーで段差が無いせいか土が意外に部屋の中まで溜まるという。海が目の前だからというのもあるのだろうか。


これから取っておきのワインを持参したので久しぶりに家族で食事。いかに独りが寂しいのか実感しますデス。
【2009/04/11 20:18】 | 雑感 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
宇宙望遠鏡チャンドラ
 
 NASAのX線宇宙望遠鏡チャンドラが、パルサー(超新星爆発を起こした恒星の残骸である中性子星の一種)の撮影に成功したとのこと。

 この見事なまでの手の形はちょっとコワいくらい。もしこういうのが肉眼で見えたりすると、昔の人は神様がどうとかおののいたのだろうか。ちょっと綺麗でしばらく眺めてしまう。


1万7,000光年先にあるパルサーをチャンドラが捉えた画像。中心の核のサイズはわずか直径約19kmにもかかわらず、拡がる星雲の幅は150光年(!)

 中性子星の素人にとっての驚くべき特徴はやはり、密度が太陽の密度の10の14乗倍以上もあるとされていることでしょう。具体的な数値で表すと1立方センチ当たりで10億トン!もあるらしいです。一センチ角の角砂糖のようなものが億トンて、、。意味がわかりません。





banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】

テーマ:気になるニュース - ジャンル:ニュース

【2009/04/07 23:00】 | 雑感 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
プチ・ポワ・フランセ
 お借りしたフランス料理の本にあった、なるべく簡単そうだったプチ・ポワ・フランセを作ってみました。すっかりお気に入りのストウブで^^

プチ・ポワ・フランセ

 春のお惣菜としてパリでも定番のものらしいのですが、ネットで検索するとバターで玉ねぎを炒め、強力粉を加えベーコン、レタス一玉、グリンピース(プチ・ポワ)を塩コショウで煮る、というものを良く見ます。が、お借りしたレシピではたっぷり砂糖が(1 2/3さじ)。甘いのは苦手なので一さじ程度に抑えたのですがちょっとこれでも甘い。でもバターとあいまってとても上品な甘さ。こんなに簡単ならどんどん作っちゃうぞ、、。

 ちょっと気になるのは、ストウブならではのおいしさに仕上がっているのか、どうやってもこんな感じに出来上がるのか経験の少ない自分はよくわからないということ。ま、美味しいければいいのですが(笑)

 おいしいおいしいはしゃぐので(それだけじゃないだろうけど)、件のお姉さまはストウブが気になるご様子。ストウブ組結成までよしもう一押し、、。


 
 今回お借りして参照した大森由紀子さんのレシピ集。
手軽なものがぎっしり。



banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】
【2009/04/07 00:02】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
シェーンベルク:浄夜
 最近、特に僕の興味を掴みっ放しで離してくれない曲がある。
表題に挙げたシェーンベルクという作曲家の『浄夜』。
 またもや、こんなにも美しい曲の事を識ってしまった。自分は曲の理解が遅いので、心の中に溶け込むのが時間がかかり、浄夜についてもずいぶん時間がかかった気がする。


 マーラーの『アダージェット』や交響曲10番を思わせる退廃的な、独特の調性感をもち、しかし絶美と呼ぶほかない繊細な美しさがある。もはやこの世ではないかのような不思議な世界。コンクリートから顔を出すど根性○○、砂漠に咲く何某、不毛の地で逞しく生きる○○、などと色々な生命力を謳う表現があるけどこの曲をそのように例えるなら、僕にとっては宇宙のどこかに植えられた花だ。空気も栄養もないのに綺麗に咲く色のない不気味な花。

 この現実から切り離された様な曲には、元となる詩がある。リヒャルト・デーメルという詩人の同名の詩に基づき、書かれた(元々は弦楽六重奏曲。その後に弦楽合奏に編曲されている)。この詩の妖しさは、それだけでもなるほど心を打たれる。以下、ブログ主様の了解を取り詩を引用させていただきます。



  
 浄められた夜


凍えるような枯れ木立の間を歩む二人
月は彼らの歩みに従い
見下ろしている。
天の光を遮る雲一つなく……

女が言う。

「私は身篭っている
あなた以外の人の子を。
私はひどい後悔を抱え
あなたと歩んでいる。

私は自分を傷めつけた。
私は幸福など考えていなかったが
それでも人生の意味を思って
母親としての喜びと務めを必要としていた。

そして慟哭と共に
見知らぬ男に身を任せ
それで自分は祝福されたと思った。

しかし今、人生は私を裏切った!
私はあなたと出会ってしまったのだ!……」


よろめきながら、女は歩んでいる。
見上げると
彼女の瞳に光が挿し込まれた。

男が言う。

「あなたに宿っている命が
あなたの重荷となりませんように。
ご覧なさい、世界はどんなに輝いていることか!
その光は私たちを明るく包んでくれる。
あなたは私と一緒に氷の上を彷徨っている。
しかし、心が真っ赤に熱を帯びて
あなたから私へ、私からあなたへと伝わってくる。

その熱さがあなたの子供を浄めるでしょう。
そしてあなたはその子を産むのです
私がこしらえた子供を。

あなたは私を輝きで浄め
私を子供にしたのだ……」

男は女の腰を包み込む。
彼らの息吹が優しい口づけの中で一つになる。

二人、真夜中の穏やかな光のもとを歩き続けている。





 以上、ブログ『酒神礼賛』さんから引用  http://blog.goo.ne.jp/barbaresco1999

 
 何と美しい「情景」でしょう。設定だけならば、単なる尻軽女の悩みなのだけれど、この現代の神話の様な美しさはどうでしょう。子供たちの生活を、悲劇的な詩情でもって表現したコクトーの『恐るべきこどもたち』を思い出させるよう、、。


 まだ迷信の強く残る時代、西洋においては人を狂気に誘い込むとされた月、その月明かりに包まれ、軽率な妊娠を男が赦すというスキャンダラスなテーマはこの曲の聴こえ方にどのような影響があったのだろうか。今となってはそこまで刺激的なテーマではなくなり、単なる美しさが強く感じ取られてしまう。
 ロシュフーコーの「太陽と死は誰にも直視できない」の箴言や、カミュの『異邦人』での太陽と死の結びつきのイメージは日本人の僕にとっても容易に思いつく印象的な組み合わせなのだけれどここではその逆の「月」と「生」がセットにされているのも独特の雰囲気を醸していると言えないだろうか(もっとも異邦人は1942年刊)。
 

 作曲された1899年頃のウィーンとは、何と(僕にとって?)魅惑的な時と場所だろうか。クリムトが前年に第一回ウィーン分離派展を開き、マーラーが同年に『嘆きの歌』を発表している。この時代が好きというよりも、この時代に挑戦的に作られたものの多くが、今僕の様な庶民にもようやく理解できる程に古典化されただけなのかもしれない。
 
 デーメルの詩に近いのは、音の数や静謐さから元々の弦楽六重奏による演奏だと勝手ながら思っていますが、曲の持つ神秘さがよりデフォルメされるのがオケ版だと感じています。今も聴きながら書いていますが、カラヤン/ベルリンSOのものは定番かつオススメ(&安い)であります。
 最近では、D F# D F# A D E F#(リズム無視)の唯のアルペジオの様なメロディーが、頭の中を四六時中ぐるぐる回っているのであります。ともするとスッペの『詩人と農夫』みたいなのに(これはこれで美しい^^)なぜこうも心が打たれるのか、音楽は不思議だ。

 

banner2.gif

人気ブログランキング【ブログの殿堂】

テーマ:音楽的ひとりごと - ジャンル:音楽

【2009/04/05 01:07】 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |